発達障害にしているのは誰?

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発達障害という病気は存在しない
一言に発達障害と言ってもその症状自体はとても多岐にわたっています。
簡単に言ってしまえば、発達するはずであった脳の機能が発達しなかった状態の事を言います。落ち着かない人(多動気味)や人の気持ちをあまり理解することのできないアスペルガーと呼ばれる人などはそういったものを司る機能が十分な発達をしなかった状態です。その一方で、脳の機能的なものを測定しても以上はないのだけれど見た目の症状としては発達障害なんてものもありますが、私達が関わっていく上でそういった状態の定義の差というのはあまり関係がないということを念頭においた方がよいかもしれません。
初めからすべての人と関わりやすい関わり方
発達障害の人にはこういう関わり方の方がいいという話はよくありますが、あれはどういう人にとっても親切な関わり方であるともいえます。特定の人達のための優しい関わり方でなく、みんなに平等にいい関わり方ができることのほうがいろんな障害の形の人によって態度を変える必要がなくてある意味、楽な関わり方とも言えるでしょう。
会社の中での指示は具体的に
よく話としてあがってくるのが、指示をしてもまったく理解してもらえないということです。そもそも指示の内容をわかっていない、誤解しているなどこれはいろいろな可能性があります。しかし、原因を追求していても何も生産的なことはうまれません。私達がやるべきことはきちんと仕事をやってもらうことです。
仕事を指示する上で意識したほうが良いことは、指示を具体的にすることです。
簡単なところでは、いつまでに、何を、どのような形で仕上げるのかを伝えることです。「やっておいて」と指示をされただけでは、いつまでかというのは人によって大きく違います。こうしたささいな心遣いを出来ることで自分の負担も減り、いろんなことがうまくいくようになると考えれば一生懸命理解しようとするより簡単なことではないでしょうか?
人によって見えている世界は違うということを体感してみよう
発達障害はいわゆる通常とされている状態の認知とは少し異なっています。しかし、その認知の違いというのは何も障害を持っているから生じる認知の違いというわけではありません。極端なことをいってしまえば、とても優秀な人達に囲まれてしまって周りが何を言っているかわからないというのは似たような状況であるとも言えるでしょう。
両手をしっかり前に伸ばして、その先にある何かを目印にしたら、手を下げてから目を閉じてください。そのあと、くるっと一回転して見てください。
すると、そのときあなたはきちんとぴったり一周できているでしょうか?これが出来る人と出来ていないというのがいわゆる発達の差から生まれる認知の差です。こんな些細な違いが発達障害とされている人たちと私達の差です。
障害にしているのは誰か
障害という言葉がついていますが、認知の差というのは日本人と海外の人、男女の間、いろいろなところで起きています。変な言い方をしてしまえば、その差を理解できないこと自体が障害といえるかもしれません。障害という言葉がつけられているのは誰かが障害にしているというわけです。もし、まったく気にしない人がいればそれはもはや障害とは呼べないかもしれません。理解してあげるという姿勢でもなく、助けてあげようという視線でもなく、ただ他の人とうまくやっていくだけくらいの考え方をするだけでこの障害はなくなるのかもしれないのではないでしょうか。