プロサッカー選手でもなってしまう不安障害ってどんなもの?
プロサッカー選手でもなってしまう不安障害ってどんなもの?
皆さんには好き嫌いのある食べ物、とりわけ食わず嫌いな食べ物はありますでしょうか?私は牡蠣が苦手で、焼いたものであればなんとか食べれたのですが、生牡蠣はどうしても食べれませんでした。牡蠣を食べようとするとどうしても少し身の毛がよだってしまって、食べることへの不安がつきまとってしまいます。皆さんにも食わず嫌いだけじゃなく、高所恐怖症、人前に出るのが苦手、知らない人と会うと人見知りしてしまうなどいろんなタイプの不安があると思います。実はそれが不安障害の症状の一部であるのです。
不安が制御できなくなってしまった状態が不安障害
「家の鍵かけてきたか忘れてしまって不安」
「今度のプレゼンうまくいくか不安」
「結婚式の二次会の幹事になってしまったけど知らない人と話すのが苦手」
こんな不安は多かれ少なかれ皆さん持っていますよね。そんなちょっとした不安の状態がもし、制御できなくなってしまったらどうでしょうか?
家の鍵をかけたか不安すぎて、何度も何度も家に帰って確認してしまったり、プレゼンの前に緊張しすぎて汗が止まらなくなってめまいが起きて、倒れてしまいそうになってしまいますよね。
そんな風に不安が制御できなくなってしまった状態が不安障害なのです。
上の例は比較的わかりやすい症状の一部であって、不安障害の症状というのは人によって様々です。
サッカーの柴崎選手は具体的な症状は明かされていませんが、ホテルに引きこもりになってしまっているというのは、もしかしたら、対人関係の不安か選手としての成績を出さなければならない不安が制御できなくなってしまっているのかもしれませんね。プロスポーツ選手というメンタルに関しては私達よりとても強そうな人でもなってしまうのが精神的な病気の怖いところです。
4つに分けられる不安障害の症例
パニック障害
実はパニック障害も不安障害の一部のものなのです。何かに対して極端な不安を抱えていてパニックなってしまっている状態です。
大体が特定の環境に行ったり思い出したりするとパニックが発生します。
症状としては、めまいや動機、呼吸ができなくなる感じ、発汗や震え、死んでしまいそうになるほどの不安感などが挙げられます。こういった症状が長引くと、いつパニックなるかわからないという不安から、ますますパニック障害の連鎖はひどくなっていき、どんどん外に出れなくなっていってしまうことがあります。
そのため、外に出れないから、うつ病というのは実は気が早い判断であったりします。
社会不安障害
これは人前に出るときの緊張などの不安が行き過ぎてしまって、普段、一人でいるときは大丈夫だけれど、人がいる環境がどうしてもダメだという状態です。これは結構人前で緊張しがちな人には多いです。私も少なからず、人前に出るのは緊張するときはあるのでそのとき抗不安剤を飲むと楽になったのを覚えています。症状がひどくなるとこちらも人がいるところにいけなくなるので、どうしてもひきこもりがちになってしまいます。
全般性不安障害
全般性というだけあって、何が不安というわけではなく、ただひたすらに不安感が続くのがこの状態です。ただの心配性よりもひどいもので日常生活が難しくなってくるのがこの全般性不安障害です。
恐怖症
このカテゴリーに分類されるのがいわゆる高所恐怖症や、閉所恐怖症などの私達がよく耳にする恐怖症です。人によって何かを認識するときの反応というのは異なっていて、発達の過程でそれは左右されます。高い階層のオフィスにいる人が高所恐怖症で退職してしまうケースもあるようで、言われてしまえばどうということのない恐怖症でも、そのストレスが毎日続いてしまうのはツライものがあるので、本人からの申告があればなるべくそういった状況を作るのはやめてあげましょう。
どうやって治っていくのか、その治療法は?
不安障害の治療法は投薬とそれに伴う認知行動療法やカウンセリングで行われます。柴崎選手もきっと抗不安剤を処方されたり、カウンセリングは受けていることでしょう。しかしそれだけではなく、その不安が起きてしまうものを一つずつ特定していき、その不安は起きないんだよということを体に染み込ませてだんだんよくしていくのが認知行動療法になります。
精神的な病気を抱えてしまうとどうしても自分だけがおかしくなっていて、周りからどんな目で見られているかわからないので、どんどんふさぎがちになってしまいます。なので、そんな思いを分かり合える人同士で共有するだけで気持ちはかなり楽になります。プロスポーツ選手で精神疾患を持ってしまった人というのは今後も出てくるかもしれません。そんな人に対して、柴崎選手は「自分も一緒だったからわかるよ」と言ってあげられるだけで後輩たちはとても楽になることでしょう。そんな風に自分の辛かった経験を後輩のために生かしていこうとするのがピアカウンセラーの考え方です。わかってもらいづらいメンタルヘルスケアの分野ではその存在は今後とても重要になっていくでしょう。