子供の将来のための自己肯定感

最近、新しい教育の施設を作ろうという動きのある団体に参加しているため、子供との接し方について考えるところがありました。ここでいう子供とは主に小学生くらいに入るまでの子たちです。大人になっても人は変われると言いますが、変わるための努力というのは並大抵のものではありません。よほど何かが大きく変わらないと難しいです。だからこそ、小さい子供のうちに自分から進んで立派に成長していけるようにしてあげられるのがベストでしょう。
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自己肯定感の低い日本の子供
日本の子供の自己肯定感の低さが問題になっています。
http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26gaiyou/tokushu.html
文部科学省の平成26年度の調査によると自分自身に満足している若者は45.8%です。同じような教育背景を持つ韓国ですら71.5%、欧米ではだいたい80%くらいです。
こうした背景にはもちろん、生まれてからの子供との接し方にも原因があります。
子供をきちんと肯定できていますか?
私も記憶があるのですが、○○をしたら危ないからやめなさい。ああしなさい、こうしなさいとたくさん言われた思い出があります。その一つ一つが正しかったかどうかはともかくとして、やっていいよとたくさん言われた記憶はそこまでたくさんありません。どういう思いで私がやっていけないとされていることをやったかを聞いてくれたことというのなかったです。これは中学、高校になっても、いろんなところで経験があると思います。よくヤンキーが言うのは「どうせ、俺が悪いってことになるんだ」という言葉があります。この言葉に表されているのが日本の子供の自己肯定感の低さなのです。
どういうことかというと、子供心ながら興味があってどういうことか観察しようとしても怒られ、善悪の判断をつかないままでちょっと悪いことをしてしまっても怒られ、何かすれば怒られるという価値観が頭にこびりついてしまっているのです。
出来る子は肯定されて育っていることが多い
ということは、反対に子供がどういう気持ちでそれをやったのかをまずは聞いてあげることが大事なのです。理由も聞かれず頭ごなしに怒られるのは大人も子供も嫌なのです。そして、興味があってやっていることはなるべくそれを認めてあげてどういうことを知りたいのか自分から探させることです。こちらから正しいとされる知識を与えてしまうと自分から調べて考えるということをどんどんしなくなっていきます。
先日も就活のときに封筒の宛名の書き方がわからず、書類が送れないとわざわざ問い合わせてきたことがあったそうです。検索すれば3秒とかからずわかるようなことですら、言われないと知らない、わからないということになってしまうのです。極端な話かもしれませんが、大人が過干渉すぎるとそういうことにもなってしまいます。
だからこそ、子育てで大事にしたいのは子供の「気持ち」なのです。どういうところがおもしろいと思ったのか、不思議なのか、関心があるのかを聞いてあげて、それを伸ばしていってあげることでもしかしたら、あなたの子供も何かの分野では日本一、世界一になるかもしれないのです。
自己肯定感が低いことが精神疾患のリスク
自己肯定感が低いままで大人になってしまうと、必要以上に自分を追い込んでいってしまう系稀有があり、簡単に心が折れてしまう可能性があります。周囲の人の接し方の問題云々以前に自滅していってしまうようなことすらありえてしまいます。そんな子供が増えてきて、今、社会に出て、3年で辞めると揶揄されたり、新型うつとして注目されているのかもしれません。
会社に勤めていて、お知り合いの方がうつで会社を退職、知り合いの子供が自殺してしまってなんていうことも聞くことがあると思います。他人事ではありますが、いざ自分の子供が?と考えてみると将来はどうなっているかわかりません。そうならないためにも、子供が小さいうちからちゃんと向かい合ってあげることがせめて自分の子供だけでも守れる方法なのではないでしょうか。
気持ちを聞くのに大事なスキル
子供の気持ちを聞くのも大人の気持ちを聞くのも基本的に使うスキルは同じです。難しいとされているうつ病の人や精神疾患の人の気持ちを聞くことができて、良い方向に向かわせてあげることができればもしかしたら、あなたの子供も今は落ち込んでいても元気になるかもしれません。社員のためだけでない、子育てにも使える技術をピアカウンセラー養成ではお伝えしています。