一人と大人数。元気になるかどうかは人それぞれ
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外交的な人は社交的とは限らない
もし、あなたが飲み会の帰り道に知り合いと一緒になったら、一緒に帰りますか?それとも、なんとか一人で帰ろうとしますか?
ここで誰かと一緒に帰ろうとする人は比較的外交的な人であると言えるでしょう。反対に一人の時間を作ろうとするのは内向的であるといえます。
外交的な人というのは、疲れなどを他の人といることで解消します。そのため、とても社交的に見えて、いつも元気に活動しているように見えます。しかし、その半面、価値基準を自分の外においていることもあります。つまり、他の人からどう見えるかが価値の基準になっているので、他の人からどう見えるかが気になりすぎたり、ひどくなってくると他の人のことが信じられなくなっても来ます。
反対に内向的な人は、価値基準を自分の中においていて、社会的にうまくいく価値基準が自分にある人であればとても成功しているように見えます。しかし、あまり噛み合っていないと山の中で仙人のような生活をし始めてしまうのが内向的な人です。
このように、価値基準をどこに位置するかで人を分類したのが、フロイトの弟子にあたるユングという心理学者です。
職場でメンタルケアするときのタイプ別対策
一般的に、外交的=社交的であり、内向的=おとなしい人のようなイメージがありますが、ユング的な分類からすると少し違います。
そして、元気になるきっかけもこの2つのタイプでも大きく異なっています。
外交的な人が元気になるとき
外交的な人というのは、人と一緒にいるときにエネルギーが補充されます。特にいいのが、他の人からよく見えている状態が好ましいです。
反対にあまり一人の時間を長く作ってしまうのは好ましくありません。誰からもエネルギーをもらえていない状態になるので、どんどんつらくなっていってしまいます。
うつ病などは一般的には少し休憩して、回復するのがよいとされていますが、変に独身の人が一人の時間が増えてしまって元気がなくなってしまうということもあるのでこの点には注意が必要です。
会社の中で外交的な人がうつ病などになってしまいそうなときや元気が無いときはなるべくみんなでおだてて褒めて上げるのがよいでしょう。
内向的な人が元気になるとき
反対に内向的な人というのは、一人でいる時間にエネルギーが補充されます。
内向的という言葉から引きこもりがちに見えるかもしれませんが、この2つのタイプの人はだいたい半分ずつくらいいます。潜在的には内向的というのもたくさいいます。
一見社交的に見える人でも実は内向的なんていうこともあります。
内向的なタイプには一人でいる時間が大事です。いつも大勢が見ている職場だと少しつらいかもしれません。どこかに少し一人でいられるような場所を作ってあげられればそこで元気を補充できるでしょう。
しかし、一人でいる時間が長すぎてしまっても、うつ病などが治っていくきっかけがなくなっていってしまいます。一人でいる時間と他の人と話しながら元気になっていく時間のその両方をバランスよくしてあげられるのがよいでしょう。
一人になってもいい場所
職場というのは比較的外交的な人にとってはよい場所であることは確かでしょう。もちろん、罵声が飛び交うような環境では価値基準が外にあるのでものすごく逆効果になってしまいますが、穏やかな普通の会社であれば問題はないです。
問題は内向的な人が一人になれる場所や時間が意外と少ないということです。
そして、一人になれば元気になるかもしれない人がいるということを理解してあげられることが大切です。