お揃いのトレーナーがかけがえのないもの
県大会優勝を目指した仲間との思い出
高校時代はバスケットボール部に所属していました。その高校は県内でも歴史のある名門高です。バスケットボールが好きな中学生は皆んな入部したいほど人気がありました。私が入部した時は同学年だけでも五十人ほどいました。バスケットボールは五人でするスポーツなので交代要員を考慮しても十人いれば充分なのです。その十人に残るためのには相当な努力、練習が必要なのです。土日は勿論、殆ど休みはありませんでした。当然、普通の高校生がする遊びなどは出来るはずがありません。そのような環境で日が経つにつれ、一人辞め、二人辞め、段々部員も減り、何と残ったのは私も含め四人でした。その四人と後輩とで県大会優勝を目指したのです。
頑張った成果が実り、県大会の決勝戦の前日に五人集まり決起集会を行いました。その時、五人でお揃いのトレーナーを作りました。決勝戦は残念ながら敗退でした。その試合が引退試合となったのです。
かけがえのないもの
その後、皆んな卒業して新しい道に進みましたが、五人は定期的にあっていました。共に苦労して同じ目標に向かった大切な仲間なのです。数年が経ち悲しい事か起きました。一人が脳卒中で亡くなったのです。でも今でも残った四人はあっています。あの時のトレーナーを着てです。ですから、私にとってかけがえのないものは「トレーナー」です。