メンタルヘルスケア対策に積極的になれない
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メンタルヘルスケア対策に前向きになれない
世の中ではメンタルヘルス対策やそれに伴う職場の改善をしなければならないと言われていますが、実際に退職者がたくさん出たり対応に困ることがないと具体的な対策には乗り出しにくいですよね。
メンタルヘルスケアはうつ病の人たちに対してのケアと思われてもいますし、職場の中での理解が進み始めていると言ってもまだまだその実情は十分なものとも言えません。しかし、うつ病の人がたくさん出始めてから対応をしていると労災のリスクや業務上のリスクなど後追いの対応になってしまって、仕事どころではなくなってしまう可能性すらあります。そんなことになってしまうと大変ですよね。
生産性を向上させる施策がメンタルヘルスケアにおける職場改善
メンタルヘルスの対策というのは、具体的には職場内のストレスとなりうる業務や環境を整理して、社内の生産性を向上性を向上させることです。一見、メンタルヘルスケアとは反対の対応のように聞こえるかもしれませんが、働きやすい職場環境で適度な人間関係の中で働けることが何よりもメンタルヘルスケア対策になります。皆さんもうつ病などのメンタルヘルスに関する病気が強いストレスや働きすぎに原因があることはご存知かと思います。要は単純にそれをよくしてしまおうというのが本当のメンタルヘルスケアの職場改善です。
確かに、一部復職対応や業務整理という側面があることは事実ですが、場当たり的な対処療法をやっているだけのメンタルヘルスケア対策というのは費用と時間ばかりいたづらにかかってしまって「やっても意味のない」対策になってしまいます。
生産性を向上させるには
簡単に生産性を向上させるのがメンタルヘルスケアにつながると書きましたが、実際にはどのようなことをやり始めたらいいのでしょうか。そんな事例を2つほどご紹介します。
あなたの理想とする職場環境に改善してみよう
もし、あなたの職場がグーグルの会社のように開放的でクリエティブな環境だったらどう思いますでしょうか?細かいことは抜きにしても、今の気分よりかなり開放的で人間関係もうまくいきそうな気がしませんか?実は職場環境、つまり社内のレイアウトを変えて改善するだけでも生産性を向上させることにつながります。おそらく、今の日本の一般的なスタイルというのはあのスタイルでなければならないという必然性はありません。ましてやそれより個人個人の気分がよくなって社内の風通しがよくなり、創造的な仕事をしやすい環境があるとすれば普通に横並びで殺風景なオフィスではないことは感覚的にもわかっていただけると思います。
社内の風通しが悪くて人間関係がギスギスしているのであれば、一人ひとりの人間関係を整理していくのではなく、いっそのことその職場環境自体を変えてしまってそこにいる一人ひとり社員の気持ちを変えてしまうことが、手っ取り早いメンタルヘルスケアの職場改善につながります。
プログラムを作ったら業務時間が半分以下に改善
パソコンでやらないといけない作業が合って、毎回同じことをしているのだけど、ミスをしないように気をつけないといけないからひどく疲れてしまうような経験したことある方もいるかと思います。その作業、プログラムで制御してみることは考えてみましたか?エクセルのマクロやVBAというのを聞いたことがある方も多いと思います。VBAをきちんととりいれるだけで、業務時間はものにもよりますが10分の1程度になることもあります。さらに、いつも同じ挙動なので、ケアレスミスの心配もない。ムダな二重チェックもプログラムにまかせてしまえばいいのです。このようにして様々なことをプログラミングを利用して業務整理を行っていくことで業務時間は短縮され、長時間労働を減少させることにつながります。また、人件費という視点で見ても今まで10人かかっていたものが3人とかで済むようにもなるので、プログラミング作業を外注してしまっても元をとれることもあります。
生産性が大事になる時代
今後、生産性というのはもっと重要なキーワードになってくることでしょう。ほとんどの作業はIT化されていきます。仕事するための仕事はどんどん減っていきます。そうなってきたときに人しかできないことは創造的な仕事をすることと言われています。そんな時代になっていくことを考えるときっと生産性が低い人というのは社会からどんどん押し出されていってしまいます。そんなときに初めて、あなたがわからないと言っていたメンタルヘルスの人の気持がわかるようになるときがくるかもしれません。仕事がないことを国のせいにしていてもそれは甘えと言われてしまい、自分で努力して頑張ってねと言われ、そのための勉強の中でも生産性を重視されることになります。そんな社会の変化のゆがみの一つがメンタルヘルスの問題として現れてきているような気がします。
弱い人のためのメンタルヘルスケア対策という文脈ではなく、予防でもなく、人がよりよく生産的に元気に働けるようになる会社作りを行っていくのが社員みんなのためのメンタルヘルスケアにつながるでしょう。