ヘレン・ケラーに学ぶメンタルヘルスケアにおけるうつ病対策
三連休の暖かさもあってかとうとう桜の開花宣言が出ましたね。少しずつ木に蕾が出てきたり、お花見の予定の話が出てきたり春らしくなってきました。そんな春の装いですが、あなたはそんな日々の環境の変化に気づいていますか?実はうつ病などの早期発見と環境の変化に気付けるかどうかというのは関係があるんです。
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うつ病対策と毎日の観察
精神面の不調を周りの人が早く気づいてあげるにはちょっとした変化を逃さずに見つけることです。しかし、私たちは毎日一緒にいる人の変化をほとんど気づくことが出来ません。それは人の変化というだけでなく、自然の変化や普段歩いている道に何があるかも気づいていないのです。
目の見える3日間
ヘレン・ケラーの話の中に「目に見える3日間」という本があります。その中に、ヘレン・ケラーが友人が森に行ったときのことを聞くという場面があります。そこでヘレン・ケラーは友人に「森には何がありましたか?」と聞きました。すると、その友人は「いや、特に何も」と答えます。幼いころに目が見えなくなってしまったヘレン・ケラーからすると、森のなかに何もなかったなんていうことは考えられません。どんな葉がおいしげっていたのか、どんな小鳥がいたのか、たくさんの発見があるはずです。私たちは日々の風景をそんな風に何事もなく見過ごしています。ヘレン・ケラーは何か新しい発見や感動があるはずだからきちんといろんなものを見て、聞いて感じてほしいと言っています。
人間関係でもよく見れていない私達
それは友人関係でも職場の人でも同じです。変わっていない時もありますが、変わり始めているときも変わってしまったときもあるはずです。昨日、隣の席の人が何を着ていたか思い出せますか?何を話していたか覚えていますか?大事な仕事の話でさえ、完璧には覚えられない私たちはよほど意識しないと変化に気づくことは出来ません。
自分のこともわからなくなってしまっている人がいる
うつ病などの精神の不調は自分で自分のことがわからなくなってしまうところからも始まってしまいます。「自分は何がしたかったんだろうか。」「指示が出ているから、仕事だから仕方なくやるけれど…」そんな毎日が続いてしまうとどんどん疲弊していってしまいます。そうすると、自分で自分が何が好きだったのか嫌いだったのか、なんで毎日生きているのだろうか?と、次第にボーっとしていくようになって気づいたら、変なミスを繰り返すようになってしまって、うつ病になる。もしかしたら、そのまま…なんていうことも日本に2万人いる自殺者のことを思うとありえなくはないでしょう。
うつ病対策として変化を可視化するには
そんな風になかなか見つけることの難しい変化ではありますが、その変化を可視化する方法というのもあります。以前の記事にも書きましたが、人事評価のチェックリストを簡単なものから作っていき、出来て当たり前ができなくなってしまうようであれば、要注意にするという方法もあります。
他には、交流分析(エゴグラム)という心理テストがあります。
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自分の状態をパターン化して表現してくれます。ストレスチェックなどとは少し違った視点で行うもので、モチベーションチェックやレクリエーションの一環としても取り入れることができるでしょう。
数値化出来ない変化を逃さないようにするには
チェックリストやテストである程度は可視化することは可能です。しかし、その人の本当の気持ちというのは直接聞いてあげなければわかりません。ピアカウンセラー養成講座ではうつ病やパニック障害など実際にメンタルヘルスに関わる病気をしたことのある経験者がどんな気持ちなのかを体験談として語ってくれます。そのため、人事の人がうつ病などの気分障害を始めとするメンタルヘルスの研修として、病気の体験談からその対処まで学ぶことのできる講座になっています。
数値だけじゃ測れない本当のところを聞いて、うつ病対策を行いたい方はぜひ詳細を見てみてください。